上がり框(あがりかまち)とは?
上がり框(あがりかまち)とは、玄関のたたきとホールの境目にある部分のこと。
玄関框とも言われ日本の住宅の場合、段差があるケースが多く、その段差に腰かけて靴を脱ぎ履きしたり、段差により屋外のほこりやゴミが室内に入るのを防ぐ役割があります。
上がり框の高さは18cm以下を目安に
現在の戸建て住宅は、上がり框の高さは18cm前後が主流のようです。
これは、国土交通省の「高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針」に18cm以下が望ましいと記されているためです。
ただ、上がり框の高さは、戸建住宅の方が高めで、マンションの方が低めのことが多く、これは床下のつくりの違いからくるものです。
一般的な木造住宅では、基礎、土台、床下地、仕上げ材の高さを合計すると、地面から1階床の立ち上がりが45〜60cmぐらいになります。
この高さを、玄関ポーチと上がり框とで上るため、上がり框の高さは15〜20cmのケースが多くなる
一方、マンションでは、共用廊下と室内の床を支えるコンクリートがフラットにつながるケースが多いです。
その場合、室内の床下地と仕上げ材の厚さと、たたきの仕上げ材の厚さの差が、上がり框の高さになります。
室内の床下地は必要最低限の高さでよいので、上がり框は5cm前後になることが多いようです。
新築やリフォーム時に、上がり框を高くしたい/低くしたいなどのリクエストをしても、住宅の床下のつくりなどにより希望に応えられないこともあります。
その場合は、手すりやベンチを設けるなどの代案を提案してもらうとよいでしょう